ITエンジニアが育休を取ってみてわかったこと
はじめに
人生で初めて育休なるものを取ってはや1か月が経過した。
ので、これから子供が生まれる予定のお父さんや、将来結婚して子供で来た時に取った方がいいのかなぁーとか考えてる人のために自分なりの考えやら分かったことやらを書いていこうと思う。
お金周りってどうなるの?
給料ってどうなるの?
恐らく一番気になるのがコレだと思うので書いておく。
育休中は休業扱いになり、会社から給料が支払われなくなる。その代わりに国から補助金としてお金がもらえる、という仕組みになっている。
この辺はググればすぐ出てくるのでざっくりどういう計算になるかだけ紹介する。
育休取得して180日(半年)以内の場合→ 国からもらえるお金 = 月収(税金が引かれる前) * 0.67 - 地方税
育休取得して180日(半年)以降の場合→ 国からもらえるお金 = 月収(税金が引かれる前) * 0.50 - 地方税
例えば月収が40万円で育休を取得して30日目で、地方税が1万だとしたら、400,000 * 0.67 - 10,000 = 258,000となり、約26万円になる。
そのほか、地域によっては補助金が出たりする。自分の場合は毎月に15,000円が補助金としてもらえる。これは役所に出生届を出した際などに教えてもらえる。
また、注意してほしいのはボーナスである。
育休中は会社からお金が出ない代わりに国から補助金としてお金がもらえる。言い換えれば会社自体は休んでるので、ボーナスなどが出なくなるケースが多いので注意してほしい。
出費はどうなるの?
まず、外食はほぼ0になるはず(外食時に泣き出したり、おむつ交換などが発生するリスクを考えると、断然家のほうが楽)。
なので、仮に仕事の時に外食していた場合はそれらの出費がすべて無くなると思っていい。
その代わり子供用品系が定期的な出費に加わる。具体的には
- おむつ(週に1300円前後)
- 粉ミルク(月に5000円前後)
この二つが主な出費になる。大体月に1万円程度。細かい金額は子供が何か月目かによって変わるが、大差はない。
出費は子供が離乳食離れ&おむつ離れするまで続く。
これら以外の出費は普段の生活から大きく乖離することはない(ベビーカー、ベビー服の購入など、一時的なものを除く)。
ただ、当然だが毎日家で3食食べることになればエンゲル係数は上がるので注意。
身に着けておいた方がいいスキルってあるの?
3つのカテゴリに分けて記載。
- 必須スキル→子供が生まれる前、可能なら一人暮らしの時点で習得しておくことを強く推奨
- 習得が望ましいスキル→習得しておくと奥さんに喜ばれること間違いなしのスキル。
- 強制取得スキル→事前に習得するのが難しいが、必ず身に着けることになるスキル。
必須スキル
料理スキル
これがあるだけでだいぶ奥さんの負担が減る。家事のうち掃除、洗濯に関しては赤ちゃんに直接関係するが、料理だけは自分と奥さんだけなので、多少は下手でも融通が利く(経験談)。
ただし、一人暮らしのノリ(1品料理だったり、食材が偏ってたり)すると、怒られる(経験談)。
きちんとバランスよい食事になるよう頑張る必要がある。
また、料理スキルを習得するメリットとして時間の有効活用があげられる。
実は授乳のサイクル上、食事の準備と被る場合が多い。なので、奥さんは授乳をしつつ、旦那は食事の準備をする、という役割分担が出来ると時間を有効に使える。
習得が望ましいスキル
掃除スキル、洗濯スキル
赤ちゃんがいる場合、奥さんが掃除や洗濯に対してかなり神経質になる(経験談)。なので奥さんと同等かそれ以上のスキルが求められる。
中途半端にしか持っていないようなら、いっそ奥さんに全部任せてしまった方がいいかもしれない。
筋肉(腕力)
子供が重い(6か月目で7kg前後)ので抱っこし続けられるだけの筋力があると望ましい。
体力
子供の相手は体力がいる。デスクワークな人は特に注意
強制取得スキル
子守歌
子供を寝かしつけるスキルが求められる。そのため、必然的に身に着けることになる。
因みに自分の場合、ヒノノニトンのCMの歌で寝かしつけてる。
おむつ交換スキル
これをしない旦那がいたら奥さんブチギレなので必ず覚えることになる。
お風呂に入れるスキル
家庭にもよるが、うちの場合は自分がお風呂に入れてあげてるのでこれも習得することになる。
1日のサイクルってどうなるの?
我が家の一日はこんな感じになっている。
この辺はご家庭によって千差万別なのでその家庭にあったスタイルでよいと思う(強要はダメ、絶対)。
なお、これはすべての事柄(特に授乳)が理想の状態で終わった場合のケース。大体は授乳の時間が伸びる。
時間 | 嫁の行動 | 旦那の行動 |
---|---|---|
07:15~07:30 | 起床 | 起床 |
07:30~07:50 | 授乳 | 朝食の準備開始&ゴミ出し |
07:50~08:15 | 赤ちゃんの相手 | 朝食 |
08:15~08:30 | 洗濯機をセット&朝食 | 赤ちゃんと朝のお散歩 |
08:30~08:45 | 朝食中 | 赤ちゃんの相手 |
08:45~09:15 | 朝食&朝食片付け | 赤ちゃんの相手(可能なら寝かしつける) |
09:15~09:30 | 洗濯物干し | 赤ちゃんの相手 |
09:30~10:30 | 自由時間(掃除などがあればやる) | 自由時間 |
10:30~11:00 | 授乳 | ミルク作ったり、授乳のサポート |
11:00~11:30 | 自由時間 | 自由時間 |
11:30~12:00 | 赤ちゃんの相手 | 昼食準備 |
12:00~12:20 | 赤ちゃんの相手 | 昼食 |
12:20~12:40 | 昼食 | 赤ちゃんの相手 |
12:40~13:00 | 昼食片付け | 赤ちゃんの相手 |
13:00~13:15 | 自由時間 | 自由時間 |
13:15~13:30 | 離乳食準備&離乳食をあげる | 離乳食サポート |
13:30~14:00 | 授乳 | 授乳サポート |
14:00~15:30 | お買い物 | お買い物 |
15:30~16:10 | 休憩 | 赤ちゃんの相手 |
16:10~16:50 | 赤ちゃんの相手 | 休憩 |
16:50~17:00 | 授乳の準備 | 夕食の準備 |
17:00~17:30 | 授乳 | 夕食の準備 |
17:30~18:00 | 赤ちゃんの相手 | 夕食の準備 |
18:00~18:30 | 赤ちゃんの相手 | 夕食 |
18:30~19:00 | 夕食 | 赤ちゃんの相手 |
19:00~19:20 | 夕食の片づけ | 赤ちゃんの相手 |
19:20~19:30 | 赤ちゃんの相手 | お風呂掃除 |
19:30~20:00 | 赤ちゃんのお風呂 | 自分&赤ちゃんのお風呂 |
20:00~20:30 | 授乳 | 授乳のサポート |
20:30~21:00 | 赤ちゃんを寝かせる準備 | 赤ちゃんの相手 |
21:00~21:15 | 赤ちゃん寝かしつけ | 寝かしつけの邪魔にならないよう退避 |
21:15~22:00 | お風呂、洗濯 | 休憩&赤ちゃんが泣かないか監視 |
22:00~21:00 | 休憩 | 休憩&赤ちゃんが泣かないか監視 |
21:00~ | 就寝 | 就寝 |
自由時間≠休憩(嫁より指摘)。自由時間は細かい家事をする時間ダゾとのこと。
大体自分が遊んだりできる時間はぐっと減ることになる。
もちろん寝る時間を惜しんで遊ぶことはできるが、体力が持たないので非推奨@30代の感覚。
この辺は夫婦と相談していい感じにしていくことが望ましい(経験談)。
いつからいつまで育休取った方がいい?
これは完全に個人の感想なので、ご家庭にあった選択をしてほしい。
開始について
これは奥さんが里帰り出産した場合とそうでない場合でわかれる。
里帰り出産の場合
そのまま実家のほうでしばらくやっかいになるケースが多いと思う。このときは育休は(場合によっては)いらないかな、と思う。実家にいる場合、家事などは基本むこう方の両親がやってくれることになるので、むしろ旦那がいると邪魔になる可能性がある(もちろん、週末や祝日に顔を出すとかは全然OK)。
しかし、奥さんの精神が不安定になりやすい人の場合はとった方がいいと思う。生後間もないころは夜中でも授乳したり、夜泣きしたりで十分な睡眠を取れないことが多い。睡眠不足が続くと精神が不安定になりやすいので、こういう時に旦那がサポートしてくれるとすごく助かる、とのこと(嫁談)。
里帰り出産でない場合
必須。体力的にも落ちているので、すべての家事を代わってあげるくらいしてあげないとダメだと思う。
終わりについて
個人的には、赤ちゃんが一人でお座りできるようになるまで(生後6か月~12か月位まで)は最低限とった方がいいと思った。理由は、お座りが出来れば最悪、奥さんでも一日のサイクルを回すことが出来るから。
お座りが出来ない場合、1日のサイクルの中で「赤ちゃんのお風呂」だけがふたり必要な作業になっている。逆に言えばお座りが出来れば、奥さん一人でお風呂に入れることも可能になる。
そうすれば、例えば仕事で帰りが遅くなったとしても奥さんが赤ちゃんをお風呂に入れて寝かしつける、ということが可能になる。
因みにベストは赤ちゃんが満1歳になるまでフルにとること。
コレあると(使うと)マジ便利だよ!っての何かある?
会社編
Slack。手軽にスマホからでもPCからでも会社で起きた出来事を把握できるのでかなり重宝してる。
わが社の場合、メールを見るためには貸出用のPCからログインする必要があるが、そんな時間ほぼ無いに等しい。
その点、Slackなら買い物の移動中でもスマホから手軽に確認できるので効率よく状況把握できる。
因みに、メンション飛んできてもすぐには答えられないよ、ということは事前に伝えておくと良い。
家事編
宅配サービス系の利用。特におむつなどは毎週買う必要がある上に重いので、宅配サービスを強く推奨。
さらにAmazonではファミリー割などで通常より安く買えることも多いので一石二鳥だったりする。
さらにさらに、最近では生鮮食品も扱っているところが増えてるので、赤ちゃんが生後間もないといった、簡単にお買い物へ行けない場合にはかなり助かる。
娯楽編
電子書籍、VOD(VideoOnDemand)、MacBook
大前提として育児中は、以下の状況になりがち。
- まとまった時間を取ることが難しくなる
- 赤ちゃんの傍にいることが多くなる
なので、場所を問わず、すぐに娯楽に走れる、ということが前提条件になる。
それを踏まえると、こうなる
さいごに
育休取る前→「わーい!長期休みだー!」
育休中→「体力ハードモードツライ…」
一言でいうとだいたいこんな感じ。これを奥さん一人でやるとか、正気か?と思うくらいには大変。
しかし一方でわが子の成長を奥さんと一緒に見ていける、というのはやはり嬉しいもの。
なので、個人的には育休はキチンととった方がいいと思います。
そして大事だなと感じたのはお互いを気遣うこと。ずっと家にいるからどうしても隙を見て遊びたくなるけど、奥さんのことも考えないと機嫌が悪くなるので要注意(経験談)
最後に、第一子の場合は特に育児について解らないことだらけなので、うまくいかないなーと思うことがあったらググってみたり、自分の両親に相談したりするとよいと思った。
何でも鵜呑みにするのはよくないが、完全に独学でやろうとするのも難しい。
いろいろ試してみて自分の家庭にあった選択をしてくれれば幸いです。